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この気持ち 冷めてしまう前に

石橋を叩いて渡るジャニヲタ、TEAM NACS沼に飛び込む

NACS沼に飛び込んでから、3ヶ月が経った。

新しく何かを思い切り好きになるのは久々で、アイドルではない人のファンになったのはほぼ初めてのことだった。
振り返れば私は、4歳でSMAPを好きになり、8歳頃にはすでにジャニーズの各グループに「推し」的な存在がいて、11歳の時に関ジャニ∞と出会ってからはずっと人生を支えてもらいながら(©️松岡茉優)、気付けば社会人になっていた。
途中、20歳でA.B.C-Zに魅せられたことをきっかけに広くジャニーズに対する知識を深めてしまい、友人たちからは冗談で『ジャニペディア』とあだ名をつけられた。その響きに満更でもない顔をしながらより広く浅く色んなグループの曲を聴き、それぞれのパフォーマンスを楽しんだが、それ以上担当を増やすことはなかった。
どこかで、先に知ってしまうことで夢中になるのを避けてきたようなヲタク人生。沼の周りを踏み固め、迂闊に足を取られないようにしていた、と例えられるだろうか。

そんな私なので、NACS沼の前でもだいぶ足踏みをした。その足踏みの過程を振り返り、整理して残しておきたいと考え、今この記事を書いている。
先に断っておくがかなり長い。そして文章のレベルが死ぬほど低い。あくまで自己満足の備忘録であることをご了承いただきたい。




東京で生まれ育ち、どうでしょうも通らず、ニコ動にも縁がなかった私が「TEAM NACS」という単語と出会ったのは遅かった。
一人暮らしの部屋でのんびりテレビを見ていた時、ザッピングの最中に『モンキーパーマ』を見かけ、大泉洋を模しているであろうパペットの出来と“大泉洋×西遊記=モンキーパーマ”という発想の妙に感心し番組のWikipediaを閲覧したことがきっかけだった。



西遊記外伝 モンキーパーマ プロモーション映像


かわいくないですか?かわいいですよね、かわいいんです!
当時の私はテレビ好きだけどドラマはほとんど見ない人間で、関ジャニ∞メンバーとの共演が何度かあったことで「戸次重幸」という名前をかろうじて知っているだけだった。
これがモンパⅠだったのかⅡだったのか再放送枠かなにかだったのかはっきりしないが、だいたい4年ほど前の出来事と思われる。

その後、NACSをはっきり認識したのは今から3年前、悪童PRの為、5人での東京の番組の露出が多かった頃。私は『オモクリ監督』と『SMAP×SMAP』で【モンキーパーマの人たち】の実像を初めて目にした。
安田さんはこの2カ月くらい前に『龍三と七人の子分たち』PRの為ビストロに出ていたのであぁあの時の人なのか~という印象。森崎さんと音尾さんに関してはオモクリではじめましてという感覚だった。
(この時私は音尾さんを「音尾さんとお父さんのタンゴの人」と覚えてしまった。それがどんなに恐ろしいことか、今になってみてよくわかる)
スマスマでは5vs5で卓球対決をしていたのだけれど、印象に残ったのは本編の内容よりも告知部分で映った『悪童』のポスター写真だった。


悪童 [Blu-ray]

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え、めっちゃ尊い
この人達のことは何も知らないけれど、この写真が尊いことはめちゃくちゃ分かるぞ!とヲタクの勘が叫んだ。長年の経験で培われた己の尊みレーダーに感謝するばかりである。入沼した今でもこの写真はやはり特にグッと来る。私はこの写真との出会いにより、NACSに好感を抱いた。あくまでこれは視聴者としての感覚で、ファンになる予感などその時点では微塵もなかったのだが、そこから私は5人を見かけるとチェックするようになっていた。ちょうどその頃実家に戻り、両親に付き合ってたまに連ドラを見るようになっていたので、『下町ロケット』『重版出来!』などで安田さんの演技を目にし、素敵だな…とうっすら思っていた気がする。うっすら。
大きかったのは『真田丸』の存在だった。『新選組!』視聴者であった私は『真田丸』をとても楽しみに思っていたが、連ドラを見続けるのがつらい気持ちの間で迷い、結局は『5分でわかる真田丸』で展開を追いかけていた。兄上こと信幸役の大泉さんは、5分でもわかるくらい(?)大きな存在感を示していた。最終回、あまりにも切ないラストシーンを演じきった彼に対して、今まで以上に好感を持っている自分がいた。というか、だいぶ好きになっていた。
そんな状態で、私はあの番組に出会うことになった。

それはとある日曜日。居間でゴロゴロしながら父親と「アタック25」を見るという、いつも通りの休日を過ごしていた昼下がりの出会いだった。


※参考でリンクを貼りましたがAmazonだと定価以上の取り扱いしかないのでキュープロおよびHTBオンラインショップでの購入をおすすめします


えっNACSの番組やんの!?今から!?
父親がいなかったら大騒ぎしていたと思う。予告が流れた瞬間テンションが上がったのは確かだった。おそらくこの時点で私はもうNACSがだいぶ気になっていたのだ。
番組の内容は「お題に出された看板を探しながら知床の街をドライブする」というシンプルなものなのだが、もうオープニングから既に面白いのだ、だってひとりいないんだもん。
前日東京で遅くまで仕事をしていた安田さんが寝坊により遅刻、番組前半は4人でお届けするという日曜の昼間にはなかなかパンチの効いた展開。その状況を存分に楽しみながらロケを進めていく4人の姿に感心したし、5人がどう合流するのか気になってずっと目が離せなかった。

1つ目のお題をクリアし、この先に羅臼の漁師の皆さんがよく使う野天風呂があるんですよ、なんていう案内とともに4人が向かった先に、入浴していたのだ、安田顕が。
そしてそのまま風呂(湯温47℃)から上がりすっかり日も暮れた知床の空の下(気温2℃)で正座し、「申し訳ありませんでした」と頭を下げた。

なんて思い切りのいい人なんだ!
私は感動と興奮に打ち震えた。父の手前、昂る感情を抑えたが、誰もいなかったら奇声を発していた可能性が高い。今をときめく性格俳優が裸にタオル1枚で土下座!まあなんかクレイジーで面白い人だなとは思っていたけれど、ここまでやってのけるのか!という衝撃。まあ入沼した今ならハナタレナックスにおける安田顕という人がそのぐらいのことをやるのは何ら不思議ではないと思えるが、あの衝撃は忘れられない。
安田顕という人が、私の中で「好きな芸能人」の仲間入りを果たした瞬間である。
ちょうどこの頃転職をし、新しい職場ではジャニヲタを伏せようと決めていたため、雑談の中で好きな男性芸能人の話題になったら「安田顕(とチュートリアルの徳井さん)」と答えていた。これただの変態好きではないか!安田さんに対する「好き」を認めるとともに、TEAM NACSに危機感を抱いている自分がいた。「このまま行ったら絶対に夢中になってしまう」「好きになったら大変な気がする」と。
他の人には無料案内所だの沼先案内人だのと冗談で名乗り、沼落ちを応援する癖に、自分はものすごく腰が重い。夢中になりそうになったらとりあえず距離を取ってしまう。
そんな自分の腰の重さが本当はあまり好きではなかったが、こればかりは性分として変えられない。例によってNACSも自分の中で「保留」「要検討」のファイルにぶち込まれた。

しかし、それから1年が経った頃、私のNACS観は意外な形で急展開を迎えた。
2018年、TEAM NACS3年ぶりの本公演があることを私は知っていた。千秋楽ではライブビューイングもあるということで気になりつつも、どうしよう…題材も重そうだし…となかなか踏ん切りがつかなかった。
迷っている間に、『ホンマでっかTV』や『ハナタレナックスEX 小樽編』を見て、ああやっぱり好きだ…と実感したり、『金曜日のスマイルたちへ』で5人の歴史に対する見識を深めたりと、今思えばフラグ立てでしかない行動をたくさんしていたのだけれど、決定打になったのはこれだった。



【予告編】『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』


いや無理だろ付き合いたすぎんだろ無理だろ!!!
役柄もバラエティでの姿もアクが強めで周りを振り回す側の印象が強い安田さんの初めて見る困り顔に驚き、そして私はときめいてしまったのだ、女として。仕事の昼休み、PCにイヤホンを接続して予告編を再生しながら、体中にじんわりと汗をかいたことを覚えている。
「やばい」「無理」「素敵すぎる」「抱かれt…いやいやちょっと待ってよそんなつもりじゃなかったんだよ!!」

「だって安田さん既婚者じゃん!!!!!」
変なところで潔癖な私にとって、たとえ現実に接する相手でなくとも、家庭のある男性に対して邪な感情を抱いてしまったことは精神的にはもう不倫したも同然、ぐらいの自己嫌悪に陥っていた。
冷静になって考えてみれば私は創作上の「じゅんさん(役名)」にときめいた訳で、そこまで罪悪感を覚える必要もないのだが、とにかく私はパニックになっていた。
上の空のまま仕事をこなしつつ、頭の中は安田さんのことと、この感情をどう片付ければいいのかという問題でいっぱい。どうしよう…どうしよう…と悶々とした数日を過ごした後、私はある結論に至る。

そうだ、客になろう。



TEAM NACS 第16回公演「PARAMUSHIR〜信じ続けた士魂の旗を掲げて」ライブ・ビューイング


ずっと迷っていた本公演千秋楽のライビュに行って、客になってしまおう。観終わってもなお邪な感情が胸にあったらそれはそれで受け入れよう、と。
勇んでライビュのチケットを取るためサイトに向かったが、つい1週間前まで“空席あり”となっていた近隣の映画館は『金スマ』効果で軒並み完売。一番近くて山梨会場…チケット代より交通費の方が高くなってしまう、ライビュなのに…。途方に暮れつつ、Twitterで譲りでも出てないかな~と検索した時に、ジャニヲタ界隈ではまずあり得ない文言を発見した。

「今日も当日券全員当選だった!」「50枚くらい出てた!」
当 日 券 ?
えっあの100人に1人くらいしか当たらないやつじゃなくて?すごい時間並ばされるやつじゃなくて?当たるの?チケットが?うそ?
カルチャーショックを覚えつつ、公式サイトやTwitterで情報を収集すると、そんな何時間も並ばされることもなさそうだし、当選する確率もまあまあありそう…なんだって…これは…行くしかない

私は当日券アタックをすることに決め、赤坂ACTシアターへ向かった。ものすごい悲壮感を漂わせて列に並び、手を震わせながら当落発表までの時間を過ごし、幸運にもチケットを手にすることができ、開演の時間を迎えた。(正直この辺は極度の緊張で記憶が薄い)
…今思えば開演と共にもう沼落ちしていたも同然と言っていい。あんなもん見せられて好きになるなという方が無理だ。精神的不倫だの罪悪感だの、もうどうっでも良くなるくらい泣けて、笑えて、尊くて。

客になりたい…!

そこから私の「子NACS」としての日々がようやく始まった。

かなり遠回りをしたような気がするけれど、私はこの2018年というタイミングに彼らを好きになることができて本当によかったと思っている。彼らを知ってから今までの約4年間、それまでの価値観がひっくり返るような出来事がいくつもあり、少しばかりすり減っていた心を見事に癒してもらった。これまで通りヲタクとして生きてもいいのだ、そんな気持ちにさせてもらった。
5人を見ていれば思う、人と人との出会いの中に、奇跡と呼べるものは存在する。5人は私たちがその奇跡を信じ、奇跡に夢見ることを許してくれている、そんな気がしている。今の私にはそれがとても心強い。

かなり長いと断りを入れたが本当にめちゃくちゃ長くなってしまって反省している。前半と後半のテンションの差もひどい。万が一、NACSのことが気になっている人がこのブログを読み、興味を失うというようなことがないことを願うばかりだ。だから最後に私の好きな5ショットベスト3を貼っていい感じにごまかそうと思う。とにかく見てくれ、めっちゃ良いぞ…!



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“全員酒呑み”、好きポイントです



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なんでこんなに尊いのかよ…



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舞台に立った時の5人の華はすさまじくて目眩がした